変化の速度

"時代の変化" みたいな言い方をするとき、その変化の速度は絶対的に定義されてなくて、あくまで感覚的なものを指すことが多い、と思う。国家の体制、経済の構造、生活環境、人の価値観、そういう身近な部分を指していたりする。そんなとき、変化の速度というと相対的なものってことになる。
「現代は変化が速い時代」という言い方にちょっと違和感を感じるのはなんだろう。少なくとも産業革命以降に関して、1世代経るごとに生活や社会体制はわりと変わっているんじゃないかな。日本でも、ちょうど最近大河でやってる渋沢栄一の時代とかまさにそうで、江戸の末期から明治大正と、生活も価値観も全然変わっている。つまり大局的には現代も近代もそんなに変わらないと思う。
現代の変化といえば、情報の伝達速度は多少上がったので、アンテナが高い人への到達レイテンシは地理的な場所に左右されなくなっている。そんな人には日々の変化の割合とか周波数が上がったということはありそうだ。変化を敏感に感じ取る感受性をもっていると、または変化を能動的にキャッチしに行ったときに、変化が速くなったと感じることになる、ということかな。高周波成分が大きくなったってイメージした。