横井軍平ゲーム館を読んだ

任天堂横井軍平さんが開発したゲームやそのエピソードをだいたい時系列でひたすら並べていく形で紹介している本。それだけで流れができて物語になるってのがすごい。アナログとデジタルの両方で成功したとまえがきに書いてあるしそう紹介されることがあるんだろうけど、そこはおそらく些細な問題で、「枯れた技術の水平思考」ってのが一貫していて、面白さと向き合う考え方をすごく感じた。
マリオの由来だとか、ファミコンNESになったエピソードだとか、そういう任天堂ファン的な要素ももちろんすごく楽しめたのだけど、個人的には光線銃の一連のエピソードが特によかった。光線銃を作るのに光源をどうするかだけでなくセンサー側というか、何を光源とセンサーという考え方をこねくり回してる感じを受けた。
バーチャルボーイの章にある、この表現がすごく印象に残っている。

横井氏は発想の人である。競争の人ではない。

ユーザーが何を求めているかではなく、「こう言ってるけど本当は」という風に、ユーザーが何を求めていないかを考え方。そうだなと思ったので見習っていきたい。